2006年06月15日

傾向と対策/search and mitigate. その2 by『南十字星通信』

ritaさんからの記事を2分割して対策の部分を、go! localアプローチ内政/外交提言アプローチのジャンルの単独記事にしておきました。
いやー、シンプルというか目からウロコというか、サンフランシスコに続いてポートランドでも自治体が主体的に取り組め、という声が出て、聞き入れられているんですね。

日本語でも自治体に採択してもらえそうな、エネルギー自立のための取り組みを求める簡単な請願文の文案について考えてみましょうか。
そういえばタイムリーなことに環境自治体会議が来週には指宿市で開かれます。アロハシャツで歓迎を受けるそうなので物見遊山がてら行くつもりです。ここでできれば会場で文案を配ってみて首長さんたちから後日コメントを貰うことにしましょう。

以下転載しておきます。
−−−
その1から続く
…トレンドサーチでは、その言葉を検索した人の割合の大きな都市や国(米国以外)もランク付けされ、見ることができます。先に引用したロイターの記事はこのランキングを使ったわけです。ピークについて、国外ではニュージーランドがトップ、その次にオーストラリアがきます。先月、クラーク首相がピークを認める発言をしたのも、なんとなく納得。そして、都市ではポートランドがトップにきます。

それと関連あるのかどうか分かりませんが、ポートランド市議会は5月10日にピーク対策のタスクフォースを結成することを全会一致で決議しました。ポートランドで採択された決議、それを積極的に働きかけた市民団体、ポートランド・ピーク・オイルのプレスリリースはエネルギー・ブレティンに転載されています。

市議会にタスクフォースの設置呼び掛けが始まったのは今年の一月でした。ピークヘの備えはどうなっているのか、と市当局への問いかけが始まりでした。署名を集め、議員や役人へのロビー活動の末、わずか半年足らずで、決議が採択されました。ピークの影響を考えると、このくらいの速度でも、遅すぎるかも知れませんし、別な見方をすれば、ポートランドにはそれなりの素地があったから、こんなに素早い決議につながったということもできます。ポートランドでは、去年暮れ、市長が食料の1割はローカルでまかなうようにと自発的な行動を呼び掛けたそうです。また、先日紹介したSustainlane.comのピークにやられにくい全米大都市の一覧リストで、ニュー・ヨーク、ボストン、サンフラン、シカゴ、フィラデルフィアに次いで第六位です。ピークの影響は、石油漬けの社会を反映し、驚くほど広範にわたると考えられています。ガソリンの値段が上がるだけでしょ、なんて考えていると大変です。食べ物や水の入手からゴミや排泄物の処理、暖房や寝床なんていう個人の生活(生存?)から、企業や軍隊から市民社会まで、すべてに及びます。

グローバル経済も、安い石油に輸送を依存する現状では、とても心もとないものです。ピークが現状のようなグローバル経済を根底から揺さぶることは十分に考えられます。地域社会の生存はどれだけ、グローバル経済から自立し、再ローカル化できるかにかかっています。

ポートランドの動きも再ローカル化の大きな潮流のひとつに過ぎませんが、元気づけられます。ピークの意味を理解し、市民ひとりひとりが行動するのはもちろんですが、それぞれの市や町では、手遅れになる前に、ピーク対策タスクフォースの設置が急務です。ひとりひとりが、自分の暮らす市や町当局にオイルピーク対策はどうなっているんだって尋ねるところから、始めてみましょう。

Sent by rita at 06/05/17 14:33
南十字星通信 より転載)

−−−ここまで

・ちょうど「決議案の作り方/通し方」ガイドをエネルギー・ブレティンで見かけました。
間に合うかどうか分かりませんが、今週末くらいまでになんとか、まとめますので、参照いただき、来週の行動に役立てていただければいいなあ。
です。
Posted by rita at 2006-05-19 19:53:20

・ritaさんありがとうございます。
日本の自治体での請願文案というと、だいぶん欧米での作り方とは違うだろうな、と思いながらですが、まあぼちぼち考えてみます。
Posted by SGW at 2006-05-19 22:32:50


ポートランド市のピークオイル決議
を仮訳しましたので、以下に置いておきます。直訳調ですみません。
   −−−

「ポートランド市が石油と天然ガスの供給量減少に直面した際の評価を行い、脆弱な箇所への対応策を推奨するためにピークオイル・タスクフォース(特別調査団)を設立すること(決議)」

 世界の石油と天然ガスの埋蔵量が有限であり、中期的な未来に充分な量の代替品を手に入れられないだろうこと、に加え、

 米国の石油と天然ガス生産はピークを過ぎ今や減少しており、わが国がますます石油と天然ガスを政治的に不安定な地域からの輸入に依存しつつあること、

 次第に、世界は石油生産のピークにすでに到達したか間もなく到達するだろう、そしてその後には供給量の減少は不可避だろうと考えるエネルギー産業専門家が増えていること、

 世界の石油と天然ガスの需要が増え続けていること、

 世界の石油と天然ガスの生産のピークに伴い、減少する供給と増加する需要のギャップにより、石油と天然ガスの価格はより変動的(投機的?)になること、

 米国エネルギー省の国家エネルギー技術研究所が述べるには、”世界の石油生産のピークに伴う問題は一時的なものではなく、過去の’エネルギー危機’の経験はあまり役に立たない。ピークオイルという挑戦は、リスクが完全に理解されるかどうかそして対策がタイムリーに開始されるかどうかという直接的な真剣な注意を引くに値するものである。”ということ、

 ポートランド市とその市民やビジネス界は経済的な福利と運輸や食糧供給などの重要な活動の大半を石油と天然ガスに負っていること、

 化石燃料購入に使われたお金の大部分は地元オレゴン州の外へ流れ地域経済を潤さないが、化石燃料への依存を減らすための解決策の多くは地域に職と実質的な経済利益をもたらすこと、

 ポートランドの住民とビジネス界は今のところ、忍び寄る減少の意味を十二分には理解しておらず、この問題についての客観的な情報源から多大な利益を受けるだろうこと、

 ポートランド市は地球温暖化に関する地域行動計画を採択しており、その成功は化石燃料の燃焼に伴い排出される二酸化炭素の量を削減することに依存していること、

 ポートランド市は都市の社会的な価値や平等、生活の質を維持するための都市計画に関して評判が全国的に高く、今後半世紀に渡り政治経済的、社会的に最も大きなこの問題で、リーダーの役割を果たすことができること、

 オレゴン州のエネルギー省とMETROは当市の将来の石油供給の不確実性について懸念を共にしており、ピークオイルが地域にとって意味するものを評価する上で必要な技術的な支援を提供すると言っていること、を踏まえ、
 今、以下のように決議する。

 ポートランドが石油と天然ガス供給減少にさらされた場合の評価を行い、脆弱性に対処するための推奨をするピークオイル特別調査団を設立する。

 この特別調査団は持続可能な開発オフィスが先導しスタッフを提供し、運輸オフィス、計画局と協調する。

 これは地域とビジネス界からの最大11人をメンバーとする評議会(ボード)を含む。

 さらに以下のように決議する。

特別調査団の任務は:

a.石油と天然ガスのピーク問題とそれに付随する経済的社会的な結末に関する最新の、信頼できるデータと情報を収集し、研究すること、

b.悪影響と解決策についての提案を地域社会とビジネス界から引き出すこと、

c.市と各部局が運輸、ビジネス界と家庭でのエネルギーの使用、上下水道、食糧安全保障、医療福祉、通信、土地利用計画を含む(がそれのみには限定されない)各分野でのエネルギー供給量の減少による悪影響を緩和するために取りうる戦略に関する市議会向けの推奨を今年中に作ること、

d.ビジネス界と地域社会が化石燃料への依存を減らせる前向きな態度の変化をもたらすようにするための、大衆を教育する手法を提案することである。

2006年5月10日 市議会採択
Commissioner Sam Adams
Commissioner Randy Leonard
Commissioner Dan Saltzman
Commissioner Erik Sten
Mayor Tom Potter
Prepared by: Brendan Finn

GARY BLACKMER: Auditor of the City of Portland By Deputy
   −−− ここまで

●コメントby mattmicky 2006-06-17 13:55:10
はじめまして。
日本では Peak Oil の話題を扱う場が極めて少なく、色々探し回ってようやくここを見つけました。
貴重な情報源へと成長されるよう期待しています。

●コメントby SGW  2006-06-17 21:38:10
mattmickyさん、はじめまして。
一応、というかここは参加型の場として企画したブログですので、いろいろ情報をいただければと思います。
バイオヒューエルについての連載記事、大事な話だと思います。
posted by おぐおぐ at 15:28 | TrackBack(1) | 内政/外交提言アプローチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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