2006年11月14日

ん!:ニュース短信その3

この短信の表題一覧。

・米国の住宅バブルの終焉は始まったのか?
・原油価格低下でヘッジファンドも返り血を浴びる
・議員が原油価格の高騰について質問
・アザデガン油田に対する日本の権益
・イラン油田権益交渉
・広島大学の地球資源論研究室のリンク集
・金融不安定性についての解説記事
・再生可能エネルギー国際会議
・OPECが原油価格低下を食い止めるために減産
・カリフォルニア州オークランド市が2020年に石油から自立する目標を宣言
・NO NUKES,MORE TREES対談
・The Oil Drumの記事 Peak Oil Update
・教育は、めざします…
・若者の海外旅行=飛行機利用が減っている
・Nzエネルギー大臣によるスピーチ
・「The End of Suburbia」のビデオの52分版がYoutubeに掲載
・資源高倒産すでに106件
・安倍首相が国内のガソリン需要の10%分を国産バイオエタノールで賄うよう
・ブッシュ大統領、イラク戦争は石油のため、と認める
・peakoil.comへのアクセス元調べで、中国本土から大量のアクセス
ん!:ニュース短信その4 へ続く

   −−−

●Chinese now visiting peak oil sites?
http://www.energybulletin.net/22283.html
peakoil.comへのアクセス元調べで、中国本土、特に北京当たりから大量のアクセスがあることがわかりました。
(いかに日本人が関心がないか、もばれてしまいましたが。)
worldmap

山頂2号:中国とピーク/China awakes?
http://peak-guy.blogspot.com/2006/11/china-awakes.html
でも紹介されています。政府よりも大学関係者なんだそうで、まあ英語には不自由していない米国留学経験組が沢山いるでしょうからねえ。

 たまたま『ん!』にもClstrmapのアクセス元調べのカウンターを左側の一番下に張ったところです。そのmapの中から「Map with smaller cluster」をクリックすれば、日本国内の分布もおぼろげながらわかります。

●ブッシュ大統領、イラク戦争は石油のため、と認める
 米国の中間選挙戦の最終日のCNNニュースで取り上げていました。とはいっても、イラクの石油がテロリストの手に渡ると大変、という意味ということですが。戦争継続への支持を訴えるための浅いレトリックとして苦し紛れで出てきた発言なのでしょう。
しかし、一旦石油の支配をイラク駐留の必要性と絡める論理を認めれば、フセインが石油を所有していたから攻撃したのだということも否定しきれなくなります。
(今日8日は投票が終り開票が一部ではもう始まっていますね。不在者投票が1週間後くらいに開かれるところもあるということで、最終的な情勢の決定にはもしかすると1週間単位で掛かるのかもしれませんが、大激戦のようです)

(8日深夜の時点では、下院は227,8議席を民主党が獲得し、逆転。上院も49vs49と拮抗状態で、結果の見えない2州で再集計のプロセスになるため、逆転したかどうかが決まるのは1月先になりそうです。まあ上院側がどうなるかは抜きにしても民主党側の歴史的な勝利となりました。)

(10昼の時点では、接戦だったバージニア州で共和党候補者が敗北を認めており、上院も民主党が過半数を確保したことが明らかとなりました。)

●バイオエタノールについて
ブログPEUGEOT 307 HDiより「DAY783 安倍首相のエタノール増産指示は正しいか? 」
http://blog.goo.ne.jp/peugeot307hdi/e/27e5b08fc08c1a5f94e48ec43e67ef0b
安倍首相が国内のガソリン需要の10%分を国産バイオエタノールで賄うようロードマップを作るよう指示したとのことです。
 正直言って、輸入バイオエタノールで賄うのよりは国産農作物でやってほしいところですが、農地を量的に確保することも難しいとのことです。
 そもそも、EPRが極端に低く、石油の代替としての意味がない可能性も高いです。
 どうしてこうも袋小路の見える技術開発ばかりやりたがるんでしょうね。

つづく。●ブログ:ガソリン価格に興味ある? より
資源高倒産すでに106件
http://saxxon.jugem.jp/?eid=803
という記事がありました。
 運輸業が直撃を受けている、ということのようです。

●地球温暖化との関連になりますが、
「COP/MOP1からの1年間の進展と後退」
http://www.janjanblog.jp/user/stopglobalwarming/post2012/7913.html

「今後の国内政策とポスト京都交渉について」
http://www.janjanblog.jp/user/stopglobalwarming/post2012/7914.html
をブログ「京都議定書の次のステップは何だろう」の方に掲載しました。ご一読ください。

●「The End of Suburbia」のビデオの52分版がYoutubeに掲載されました。

ニューイングランド通信より
http://blogs.yahoo.co.jp/giantchee2/archive/2006/11/02

</param></param>

 ハインバーグやらキャンベル、デフェイエスなどピーク論者が総出演する映画で、ピークオイルによってアメリカンウェイオブライフがいかに終わるか、を歴史的に述べた映画です。『アメリカ郊外的暮らしの終り』とでもいう表題でしょうか。

●ニュージーランド政府はさすがに違いますねえ
David Parker Speech: The end of cheap oil
http://www.scoop.co.nz/stories/PA0611/S00004.htm
というNzエネルギー大臣によるスピーチの記事がありました。
一部抜粋を。
「皆さん方の抱いている懸念は、ピークオイル問題と、石油がますます高くなるにつれて世界で、コミュニティでどんな協力ができるか、についてでしょう。」
「在来の石油生産がピークを迎えるのが来年か、10年後か20年後かは不確実です。しかし、ピークは政治的な用語では「短期」にやって来ます。」
「政府は石油資源の安定供給への脅威に懸念を抱いてはいますが、供給途絶が起こるとは予期していません。しかし、石油と他の化石燃料を使える間はずっと、現在行っているやり方そのままで使い続けたいとは思わないでしょう。」
「Nz政府は、気候変動の方がより重大で、より緊急な問題であると考えており、そのために国として、温室効果ガスの排出を積極的に削減する必要があるのです。」

・大臣発言の全体をritaさんが翻訳、紹介しています。
安い石油時代のたそがれ/The end of cheap oil

●若者の海外旅行=飛行機利用が減っている、ということです。
卒業旅行は、価格が破格!
http://www.asahi.com/life/column/ogiwara/TKY200611010292.html
 このところの動向がどうなのかは知りませんが、若いときにはいろんな土地を見て回った方がいいとは思います。ただ、そのためなら必ずしも飛行機で行く必要はないんじゃないかな?

 アメリカンウェイオブライフを実感しにいく、というのはポストピーク時代に向けてしたいことなのか、役に立つのか、という判断をすることも卒業旅行としては大事でしょう。

●テーマからは外れますが、平和関係のMLで流れていました。
−−−
 「変える必要があるのか、まず読んでみてほしい」と、昨年春
に「11の約束 えほん 教育基本法」(ほるぷ出版)が生まれ
た。東京都在住の2人の女性が、多数の文献を参考にして、条文
を分かりやすい言葉に読み解いている。
 教育の目的を示す第一条はこうなった。

 教育は、めざします。一人ひとりのうちにめばえたものが大き
く育ち、それぞれに花ひらくことを。
 教育は、めざします。真理と正義を愛し、一人ひとりのかけが
えのなさをたいせつにする人が育つことを。(中略)
 教育は、めざします。そうした人びとが、平和な国と社会のつ
くり手となることを。
−−−(信濃毎日新聞の社説より)

「ん!」でも、そうなるよう強く強く目指したいですね。

●The Oil Drumの記事
Peak Oil Update - October 2006: Production Forecasts and EIA Oil Production Numbers
http://www.theoildrum.com/story/2006/10/3/104458/751

の紹介をritaさん(山頂2号さん)がしています。

PU200610

●NO NUKES,MORE TREES対談
http://www.clubking.com/podcast_web_dic.html
の中に、環境エネルギー政策研究所の大林ミカさん、ミュージシャンの坂本龍一さんと田中優さんの対談録というのがありました。(http://www.isep.or.jp/ より)

 坂本さんが呼びかけてできたStopRokkashoサイト のこともあり、六ヶ所村の再処理工場の問題を初めとする原発政策をテーマとしているのですが、この対談の中でも田中優氏は5:15頃からピークオイル話を強調していました。

田中優「これはもう一つものすごく重要なんですが、ピークオイルと言う問題あるんですね。
従来我々が考えていたのは、石油の問題というのはあと30年で枯渇するから問題だと。だから30年後に問題がやってくるんだと言われていた。
 ところが実際は違うんですね。石油っていうのはもう大昔に、1960年代にほとんどの大きな油田が見つかっちゃってて、その後はもう新しい油田が見つからないという状態。その中で需要はどんどんどんどんと伸びていっている。

それに対して供給できる油田の方っていうのはかならずこうお盆をひっくり返したようなこういう形を描いてしまう。そのために、結局こう需要が伸びていくのに供給側の方は途中までは伸びていくんだけれども途中から下がってしまう。
 実はこの釣鐘型と呼んでいますけれどもこのピークを超えて下がり始めると、要は需要は一杯あるのに供給できないという時代に入る。
 それがおそらくは2010年前後には来てしまう。その時点ではもう石油が足りないということで世界中が大パニックを起こすというような状況になる。

 そんな時代に原子力で何ができるのか。そんなものじゃ到底役に立たない。
今後の世界を考えると、やっぱり自然のエネルギーにシフトしなければいけないのに、全然違うものを出してきてそれでもう解決したかのように思い込んでしまっている。
ここがエネルギーセキュリティ的にみても全然役に立たないプランになっている。」

 坂本龍一さんの未来を探す旅という話も聴かされます。

オレゴンカリフォルニアポートランドオークランド市が米国の都市としてはじめて2020年に石油から自立する目標を宣言
エネルギーバレティンより
Oakland aims to be oil independent by 2020
http://energybulletin.net/21473.html
スウェーデンの目標に類似した目標を市議会は全会一致で可決したそうです。
Oakland Resolution text
があります。

●OPECが原油価格低下を食い止めるために減産を決定。
100万バーレル程度と予想されていたのがちょっと多い目で120万バーレル減産と、ちょっとふやしたようです。
ブログ化学業界の話題より「OPEC、減産合意」
http://knak.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/opec_e23b.html
が詳しいですね。

他のニュースによると実際には各国の生産枠割当の見直しもすべきという声が上がっているようですが、そちらに手をつけるのは大変でしょう。

●13日までの週は再生可能エネルギー国際会議が幕張メッセで開かれていました。
【中国】中国政府高官:幕張メッセで講演「二酸化炭素減らす」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061010-00000014-scn-cn
明日から金曜までは再生可能エネルギー展示会も開催しています。
くわしくはこちら

●ロイター通信で、金融不安定性についての解説記事がありました。
新興国のドル離れ強まる、G7での通貨協議は限界
”新興国は今後一段と世界の資金フローへの影響力を強めることが予想され、通貨や不均衡問題を協議する場として、新興国抜きの7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)のフレームワークはもはや実効性を欠いているのが実情だ。”
 新興国=中国なのでしょうが、問題の規模からすると経済システム全体の大きな変動要因となりそうです。

広島大学の地球資源論研究室のリンク集の中に、ピークオイルについての記述がまとめられていました。
 ”鉱物資源やエネルギー資源を中心とする資源全般、鉱物学を中心とする地球科学全般、そして地球環境学を中心とする環境学全般について、インターネット上で入手できる情報を主に集めています。また、主要な項目についての説明を図書・雑誌等からの引用により行っています。”(トップページの趣旨より)
 学術的な話をよくまとめたリンクになっていると思いますが、日本語ブログは一つもないようで残念。

●イラン油田権益交渉について
●ロイターや時事通信のニュースによると、
一件の別記事にまとめました。

●10/5の11時半頃の衆院予算委員会で、自民党の森英介議員が原油価格の高騰について質問をしていました。甘利経済産業大臣は応えて、供給余力はあまりないことから需給はタイトになっており、高値に張り付いている。今後もOPECの減産の可能性もあり高値が予想される。代替エネルギーとして原子力の推進を、との発言をしていました。
 その前には温暖化でグリーンランドの氷がびわ湖杯分も溶けている、温暖化対策は途上国の人口増加もあって大きな問題、と質問で指摘をしていただけに残念な答弁でした。
 全文はこちらへ

●原油価格低下でヘッジファンドも返り血を浴びる
チームイワナのブログで9/28「ヘッジファンド破綻で荒れるマーケット」とありました。

 このアマランスが解体という話も、英語の記事のどこかで読んだはずですが、そんな経緯にいたっているということが全然分かりませんでした。やっぱり投資の専門家のブログをちゃんと見てないといけないようですね。

●米国住宅動向その2
増谷栄一の経済コラム: 米国の住宅バブルの終焉は始まったのか?
というlivedoorニュースの記事がありました。
 新築住宅件数の減少、販売価格の低迷という形で、米国の住宅にともなう景気減速という話が一段と広がったように見えます。
なかでも、”米国のエコノミストの多くは、住宅バブル終焉の兆候ではないと強気の見方を保っている。”ということ自体が、バブルの中にいるせいじゃないかと思えてきます。

 それはさておき、昨年のハリケーン・カトリーナの復興のために発注されたトレーラーハウスが全然被災者のためには使われなくてFEMAの管理下で野ざらしになっているという話がありました、それでもってカトリーナからの住宅復興需要を住宅景気の中では皮算用しているのでしょうから、いかにひどい「自己」責任社会かと思わされます。

●コメントby mattmicky 2006-10-10 23:39:18
広島大学がブログを取り上げなかったのは、我々が本名を名乗っていないこともあるのではないでしょうか。
学術目的で引用するには、誰の発言なのか出展を明確にできないといけませんから。
「ピークオイル」や「ハバートのピーク」でググると、SGWさんとこや私のとこは検索結果で出てきますから、見ていただいている可能性はあると思うのですが。

●コメントby SGW 2006-10-11 07:11:12
mattmickyさんどうも。

 そういやそうですね。MLなどでは本名を出しているのではありますが。
 Ohmynewsの編集部からも本名で掲載を求められて、「ブログの著者であることの看板として『SGWこと###』と表記してほしい」という趣旨の返事をしてますが、それが実名表記との原則に違反するから、放置プレイをされているのかもしれません。
「検討中」状態で寝かされてからもう一月半になりますか。

●コメントby 山頂2号  2006-10-11 11:25:12
広大のサイト,網羅してますね。
局長の理解,うなづける部分もありますが,もしそうだとすれば、エーゴ圏のブログやサイトとかはどうなのでしょうね。まあ、なんにしても、いまどき、janjanの人気ブログを取り上げないなんて、学問の限界を示しているのは確かですね。

●コメントby SGW 2006-10-11 20:58:42
 学術について言えば、来るものは拒まずだろうとは思います。

ただ、−−学の分野で議論を展開するというのは狭く深い縦割りの井戸になっていて、ただでさえ隣の学術ブロックへと井戸を超えては広がらないだろうなと思います。

 多くの素人から個別に、いったいピークオイルの件はどうなっているの?と問い合わせを受けていって、そちら側から学者の方が説明責任を迫られるという方向でしか進まないような気もします。

 ということで、企業の役員から問い合わせをしばしば受けるようなことになったら、学者の側も真剣になるでしょう。

そのためには株主総会などの場で、企業としての対応戦略を問う、という事例が出てくれば良いということではないでしょうか。
 つまり株に投資している人のブログで、ピークオイル問題についてのリンクをたくさん相互に貼っていってくれれば、どんなシナリオが想定されるかといった情報が横へ伝わって、投資家を動かすというドミノ倒しが想定されるんじゃないでしょうか。

●コメントby 山頂2号  2006-11-03 07:44:38
あらっ、先を越されてしまった。
でも,手を付け始めたのでいずれ上げときます。
ニュー・ジーランドのヘレン・クラーク首相はオイル・ピークの存在を公式に認めた数少ない現役の首相です。なので、クラーク内閣のエネルギー相(環境問題相兼任)のデイビッド・パーカーが、ハンプデンで開かれた「エネルギーの将来フォーラム」で行ったスピーチでピークを認めていることはあまり驚くことではありませんが,現役の大臣がピークと気候変動について、かなり突っ込んだ話をしているのはやはり画期的です。

タスマン海のこちら側,気候変動すらなかなか認めようとしない政府のもとで暮らしていると、パーカーのように、きわめて当たり前な認識すら,ものすごいことのように感じてしまいます。

●コメントby 山頂2号   2006-11-14 11:32:02
やっ、だぶっちゃいましたね。まあ、いっか。
「ん!」の地図見てみると,東京(近郊)と松山とオーストラリア(これは,どこなんでしょうねえ)にひどく偏っていて,笑っちゃいました。

●コメントby SGW 2006-11-14 22:27:39
 山頂2号さん、詳しい紹介をしていただいてどうもです。
 中国はもっと以前からピークオイル前提でアフリカとの関係強化などやっているものと思っていましたが、関心はここ数ヶ月ということのようですね。
 だとすると、中国政府がピークオイル問題の対応を他国に先駆けて取るとの結論に達したときがコンセンサス、大転換期となることもシナリオに想定すべきということになりますね。

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