2008年01月30日

米国の景気悪化はピークオイル危機への救いとなるか

 大上段に振りかざしてみましたが、ネタがあるわけではありません。

 先ほど米国の10〜12月期のGDP速報値が発表され、ほぼゼロ成長に近いところまで米国の景気が落ち込んでいるとのことでした。
アメリカの商務省によると、前の期に比べて0.6%のプラスと、予測を大幅に下回っていたとのこと。前の期が4.9%と信じられないくらい高かったのからガラッと変わっています。
特に住宅投資は23.9%減で20年ぶりの記録とのこと。(以上BSJapanのWBSより)

 このところのサブプライムローン問題がいよいよ米国を不況に引きずり込んだか、ないし株式市場だけみていると世界恐慌の前触れか、と思わせるような変動ではあります。

 さて、不況になって、ピークオイルの時期が先延ばしになるでしょうか。
 1月2日をピークにして、原油価格は1バーレル100ドルから下がっているようですし、米国発の不況が需要を軟調にさせる効果は間違いなくあるでしょう。

 とはいえ、すでにここ数年間の原油価格高騰は、確実に途上国を中心とする地域の需要の崩壊につながるような影響を与えてきたでしょう。つまり潜在的な石油需要には根強いものがあるはずで、一箇所の不況で世界全体の需要がクラッシュするわけではありません。
 劇的に単年度あたりの石油消費量を落すことができれば話は別ですが、そうはならない限り、ストックの限界としてのピーク年を数ヶ月ほども後ろにずらすことにはならないでしょう(2005年が仮にそのピークではなかったとして、の話ですが)。

 この不況がピークオイル問題にどんな影響を及ぼすか、定性的には以下のような感じでしょうか。

 世界的な不況(米国の経済シェアが大きいためそう見えるでしょう)に「ともなって」原油生産量が低下してもそのことがおかしいとは捉えられず、結果としてすでに石油生産のピークが過ぎていたというコンセンサスの形成は遅くなるという悪影響があるでしょう。
そのコンセンサスこそがピークオイル時代とポストピーク時代(=エネルギー下降の時代)との境目のイベントですから、早期警報ができなければ問題は悪化すると見なければならないでしょう。付記:
 OPECは今週金曜日2月1日に定期会合を開いて生産枠を相談しますが、生産枠拡大をしないのはもちろん、今回の米国GDPの減速を考慮すれば、しばらくしたら生産カットを決定する可能性まであるでしょう。The Oil Drumより
posted by おぐおぐ at 23:41 | TrackBack(0) | 哲学(時代認識/エネルギー論) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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