2009年02月17日

ん!:ニュース短信その13

  この記事の中で、短いニュースを蓄積していきます。
・10/19「石油代替エネルギー促進法」の政策小委員会
・10/21天然ガス版OPEC、ロシア、カタール、イランの3カ国で設立へ
・10/25OPEC大幅(150万bl/日)減産で合意
・10/29米政府どさくさまぎれにビッグ3も救済?
・11/1 IEAは年次報告でピークオイルを評価
・11/6 米国の自動車販売減速
・11/7 IEAのWEOの要約あらわる
・11/16 G20「ブレトンウッズファンクラブ」終わる
・12/5 大幅に日本企業の自動車販売減速
・12/5 半年間の原油先物価格
・12/11 世界経済成長が0%台に!
・12/15 ジョージ・モンビオのIEAエコノミストとのインタビュー
・12/18 米国FRB、ゼロ金利政策を採用
・12/18 OPECとロシア、日産220万バレルの協調減産で合意
・12/25 勝ち組?トヨタ、赤字転落
・09/1/13 ロッキーマウンテン研究所による米国石油輸入マップ公開
・1/15 棚橋祐治・石油鉱業連盟会長のインタビュー
・1/15 米国のエネルギー・石油企業のCFOsへのアンケート
・1/16 Energy Bulletin.netがポストカーボン研究所の傘下に入る
・1/19 野口悠紀雄:「ものづくり輸出立国」の終焉
・1/26 インドネシア天然ガスの輸出ピーク鮮明に
・1/28 アイスランドの政権崩壊
・2/3 ポストカーボン研究所「真のニューディール:エネルギーの希少性とエネルギー及び経済、環境の回復への道」
・2/6 大揺れの欧州デモ
・2/11 メリルリンチ:非OPEC石油はピークを過ぎ、2年ごとに新たなサウジが必要
・2/15 オバマ政権のスプロール対策
・2/17 日本の昨年10-12月期のGDP、年率12.7%の大幅減

−−−
●日本の昨年10-12月期のGDP、年率マイナス12.7%の大幅減
 74年の第一次石油ショックの、一番ひどい急減時に匹敵するということのようです。

●オバマ政権のスプロール対策
President Obama: "The days where we’re just building sprawl forever, those days are over"
”"That's why I'd like to see high speed rail where it can be constructed. That's why I would like to invest in mass transit because potentially that's energy efficient and I think people are alot more open now to thinking regionally in terms of how we plan our transportation infrastructure. The days where we're just building sprawl forever, those days are over.”
 できるところに高速鉄道と公共交通機関を建設するのが海底油田に頼らないで済むための良いスプロール対策だ、という趣旨でオバマ大統領が答えたとのこと。
2/11のフロリダ州でのタウンホールミーティングでのやり取りです。

●メリルリンチ:非OPEC石油はピークを過ぎ、2年ごとに新たなサウジが必要
Oil output could fall by 30m bpd by 2015 - Merrill
http://www.arabianbusiness.com/545723-oil-output-could-fall-by-30m-bpd-by-2015---merrill
 IEAの報告よりも踏み込んだもののようです。


Gasoline will be free, will be free〜♪
Gasoline will be free, will be free〜♪
Way back in the year of 2017,
The sun was growing hotter,
And oil was way beyond its peak...
http://jp.youtube.com/watch?v=_jkfczaOFDU
(シェリル・クロウの歌う「ガソリン」、アニメ化された版も強力になって、お勧めです。)
realnewdealJ.pdf
8月の民主党の党大会でも彼女は3曲ほど歌ったのですが、その中には「ガソリン」は入っていませんでした。残念。

つづく●大揺れの欧州デモ
2/1のカジノ・クラッシュより
Governments across Europe tremble as angry people take to the streets
http://casinocrash.org/?p=727#more-727
”Exactly 20 years ago, in serial revolutionary rejoicing, they ditched communism to put their faith in a capitalism now in crisis and by which they feel betrayed. The result has been the biggest protests across the former communist bloc since the days of people power.”
 旧中東欧諸国は20年前の共産党政権崩壊以来の危機と騒乱状態に見舞われて、資本主義に裏切られた気分が広がっているとのこと。
元記事のガーディアン記事「Governments across Europe tremble as angry people take to the streets」には、アテネ、リガ、パリ、ブダペスト、キエフ、レイキャビクのことが書かれています。

ポストカーボン研究所「真のニューディール:エネルギーの希少性とエネルギー及び経済、環境の回復への道」
 全文を仮訳してみました。→日本語pdf版はこちら

●アイスランドの政権崩壊
朝日:アイスランド、連立政権が崩壊 首相辞任
”同国は世界的な金融危機で経済が破綻(はたん)。失業問題などが噴き出して経済危機は政治危機に広がり、政府に対する抗議行動が連日続く事態になっている。 ”
 最初ですが、最後ではないでしょう。

●インドネシア天然ガスの輸出ピーク鮮明に
日経:インドネシア、対日LNG輸出量を大幅削減 来月にも合意
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090126AT2M1301L26012009.html
”同国は日本への最大のLNG供給国だが、契約延長分は年1200万トンから200万―300万トンに大幅に削減され、日本側は新たな調達先の確保を迫られる。 ”
”大幅削減するのはカリマンタン島ボンダンのガス田の産出量が減少しているうえ、需要が増加している国内供給を優先するため。”

●野口悠紀雄:「ものづくり輸出立国」の終焉
http://diamond.jp/series/noguchi_economy/10006/
”対米輸出は、07年9月以降、前年同月比がマイナスになっているが、08年11月には前年同月比で実に33.8%もの減少になっている。対中国輸出は、前年同月比で10月から減少が始まったが、11月には24.5%もの落ち込みになっている。このように、11月の貿易統計で見る日本の輸出は、まさに「崩壊」としか形容のしようがない状況だ。”
朝日:[第2回]未曽有の経済危機 最大の障害は政治の貧困
http://globe.asahi.com/worldeconmy/090126/01_02.html
”「アメリカ型金融資本主義が破綻した」と言われる。そのとおりだが、だからといって、日本の輸出立国モデルが生き延びられるわけではない。高度成長期から連綿と続いてきた「モノ作り経済」が、ついに機能しなくなったことをはっきり認識すべきだ。”
とはいえ、以下のシナリオでは解決策はないように見えます。
”第一に、有効需要の落ち込みは、かつてない大規模なものだ。”
”第二に、有効需要の刺激は、日本や中国のような輸出国において必要なことだ。”
”有効需要落ち込みの補填(ほ・てん)は、財政支出増大によって行われる必要がある。日本では都市・住宅インフラが不十分なため、それを整備する絶好のチャンスでもある。”


Energy Bulletin.netがポストカーボン研究所の傘下に入る
Post Carbon Institute announces adoption of Energy Bulletin
 04年からこれまで独立のボランティアが運営していた「エネルギー・バレティン」誌をPost Carbon Instituteが傘下に入れたということです。編集体制やポリシーに影響を与えるわけではない、とのことですが。
 The Oil Drumとならんで総合的なピークオイル情報の重要なノードです(し、ここ『ん!』でも英文情報の大半はこの二つから得ています)ので、まあニュース価値があることかどうかは別にして紹介しておきます。

●米国のエネルギー・石油企業のCFOsへのアンケート
Slight Majority Of U.S. Energy CFOs Disagree That World Has Reached Peak Oil 米国のエネルギー企業の財務担当副社長の半分をわずかに超える人は、まだ世界のピークオイルには達しておらず数年以内でもないと考える
http://www.oilandgasinvestor.com/Headlines/2009/WebJanuary/item27661.php
 Energy Bulletinにリンクがありました。
52対48というのは拮抗しているとみなすべきかと思いますが。
 調査者の弁が振るっています。「意見は大幅に変わった。たった6ヶ月前に調査をしていれば、ほとんどの回答者が既存資源の枯渇を憂慮していただろう。今は彼らは掛け金を動かしているんだ。」つまり、それで拮抗するようになった、危機感は価格の関数だという意味ですね。

●棚橋祐治・石油鉱業連盟会長のインタビュー
日経bpスペシャルより
エネルギー資源開発と日本の安全保障[前編](第三次オイルショックは続く、ともサブタイトルに)
http://premium.nikkeibp.co.jp/em/interview/40/index.shtml
元通産事務次官なんですね。でも、やっぱりピークオイルという用語は使わないで、「枯渇」で済ませてしまっています。パラダイム転換をするには、やはり前の世代が死に(引退し)絶えるしかないのでしょうか。

●ロッキーマウンテン研究所による米国石油輸入マップ公開
 エイモリーロビンスが主催している省エネの研究所ですが、Googleマップを使って、どこからどこへ石油が輸入されてきたのか、分かりやすいプレゼンを作っています。
 ニュース不感症になっていたところですが、ぼちぼち再起動させないと。

●勝ち組?トヨタ、赤字転落
 22日発表、二ヶ月間で2度の下方修正で、09年3月期決算予想、初の赤字に。

●OPECとロシア、日産220万バレルの協調減産で合意
毎日:OPEC:減産、日量220万バレルに決定 原油価格反転狙い−−臨時総会
http://mainichi.jp/select/biz/news/20081218ddm008020085000c.html
北海道新聞:原油価格回復へ協調 ロシアとOPEC ロ大統領、加盟の可能性言及
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/135866.html
 今回の合意にはロシアも参加の意向を表明しているのが目新しい点かと思います。OPECとロシアでシェアは55%ほどとか。

●米国FRB、ゼロ金利政策を採用
ブログ「米ドル暴落の可能性を探る」米国はゼロ金利へ 〜それでも米経済は機能しない〜
http://fxdondon.iza.ne.jp/blog/entry/838343/

●ジョージ・モンビオのIEAエコノミストとのインタビュー
George Monbiot meets ... Fatih Birol
 ガーディアン紙のインターネットTVに掲載されています。
”英国一のグリーンな評論家による目覚しい連載インタビューの今回は、初めて石油のピークの日について、驚くべき心配させる予測をした国際エネルギー機関(IEA)のチーフエコノミストとの対話です。”
以下のモンビオによるWEO2008分析記事も必読…でしょう。
At Last, A Date
http://www.monbiot.com/archives/2008/12/15/at-last-a-date/

●世界経済成長が0%台に!
The Journalのニューススパイラルの記事より
http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2008/12/0.html

●半年間の原油先物価格
 WTI先物の変化の細かいメモです。

   2008年12月物 2016年12月物
11月14日  57.04  87.36
11月7日  61.04  89.20
10月31日  67.81  92.27
10月24日  64.15  86.37
10月22日  69.55  90.03
   2008年11月物 2016年12月物
10月15日  76.25  87.00
10月12日  79.66  89.00
10月9日  84.61  95.07
10月7日  89.98  94.26
10月3日  93.88  99.38
9月29日  100.35  105.00
9月24日  109.17  110.00
(9月22日 10月物の最終日に電子取引で130ドルを記録したとのこと)
   2008年10月物 2016年12月物
9月19日  103.90  102.52
9月18日  97.61  98.50
9月16日  92.10  99.10
9月11日  101.43  105.27
9月9日  104.50  110.44
8月31日  115.46  117.32
   2008年9月物 2016年12月物
8月14日  115.17  110.21
8月8日  115.96  110.00
8月4日  120.85 118.07
7月28日  124.94  120.18
7月23日  126.90  129.38
   2008年8月物 2016年12月物
7月18日  128.88 129.04
7月15日  145.18  142.04
7月9日  136.40  138.25
7月8日  135.90  138.50
7月3日  145.29  142.77
7月2日  140.97 138.62
6月26日  139.64 138.30 (2008年12月物140.62)
6月23日  137.15 137.99
6月22日  132.80  134.31
   2008年7月物 2016年12月物
6月16日  135.14  137.59
6月9日  134.35  131.31
6月6日  138.54  133.85
6月4日  124.31  127.28

●大幅に日本企業の自動車販売減速
日経ビジネスオンライン:
新車販売:11月は27.9%減
http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20081204/179207/
 ”また、全国軽自動車協会連合会によると、11月のトレーラーなどを除いた軽自動車新車販売台数は、前年同月比0.7%減の15万3101台となった。” ということで、単なる軽へのシフトではありません。
 自動車産業はこの危機で何社が生き残れるのか、というレベルの話になりそうです。

●G20「ブレトンウッズファンクラブ」終わる
TIのスーザン・ジョージらが立ち上げたブログ『Casino Crash』より
Bretton Woods II looks strangely like Bretton Wood I
http://casinocrash.org/?p=585
 ”In fact it looks more on first sight like a Bretton Woods Fan club, fulfilling fears that the International Financial Institutions have successfully used the crisis to re-legitimise themselves:”
 ”There is no mention of tax havens, reducing the power of private financial services, currency taxes, or requiring social and environmental criteria in lending. In fact, beyond the admission of the need for a new regulatory framework and more transparency, even the modest ambitions of some European leaders to “tame Anglo-Saxon” neoliberalism seem to have been squashed.”
 やはりオバマ次期大統領が顔も見せなかったのは正解だったでしょう。

ロイター:金融サミット:識者はこうみる
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-34934720081116?feedType=RSS&feedName=topNews

●IEAのWEOの要約あらわる
EB:The coming IEA report
http://energybulletin.net/node/47128
”In fact, the immediate risk to supply is not one of a lack of global resources, but rather a lack of investment where it is needed. Upstream investment has been rising rapidly in nominal terms, but much of the increase is due to surging costs and the need to combat rising decline rates ― especially in higher-cost provinces outside of OPEC. Today, most capital goes to exploring for and developing high-cost reserves, partly because of limitations on international oil company access to the cheapest resources.”ということで、開発コストの高騰に原因をおく、ピークオイル「ライト」を主張しており、OPECの埋蔵量水増しについては否定しています。
pdf版

●米国の自動車販売減速
ブログ『econbrowser』の記事
Another bad month for autos
http://www.econbrowser.com/archives/2008/11/another_bad_mon.html
から棒グラフを以下に貼り付けます。こちらはSUVが含まれる軽トラックの統計です。紺色の棒グラフが示す今年の販売台数が激減しているさまが見て取れます。
dom_trucks_nov_08.png
 原油価格の高騰と販売低下、不況による首切りの下降螺旋が始まっているものだ、と解説しています。注目のGMは自動車と軽トラック販売台数は前年同月比で45%減とのこと。

●IEAは年次報告でピークオイルを評価
 daiさんに教えていただきました、Thanks。
FT:World will struggle to meet oil demand
http://www.ft.com/cms/s/0/e5e78778-a53f-11dd-b4f5-000077b07658.html
 Financial Times が、IEA の World Energy Outlook(11月頃刊行)の
ドラフトを入手したようです。
 大規模な投資がなければ、石油生産量は年率9.1%下落、だそうです。・・・

●米政府どさくさまぎれにビッグ3も救済?
毎日:<米国>巨大産業放置できず…ビッグ3に公的資金
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081028-00000149-mai-bus_all
 ”以前から低水準だったGMの株価は一段と下落し、ここ数日は5ドル台での推移が続き、市場では「会社更生手続きに入るのではないか」との憶測が飛び交っていた。GM首脳は「破産手続きは選択肢に入っていない」(ボブ・ラッツ副会長)と火消しに躍起となっているが、市場では懐疑的な見方が強まっていた。”
救えるものはなんでも救え?ていうのか、大型SUV(ガス・ガズラー)ばかり作って販売が低迷していたGM社に対しても、ローンを扱う子会社が金融問題で関係あるから、と救済策に含めようとしているようです。ピークオイル時代に、市場から退出を願うべき企業なんですが。

●OPEC大幅(150万bl/日)減産で合意
 So what?と原油価格下落は止まりません。一方で、1929年の「暗黒の木曜日」だった10月24日は、あまり大きな株式の下落ではなかったもようで、日本株の下落と、極端な円高が新聞・テレビをにぎわしているくらいです。

●天然ガス版OPEC、ロシア、カタール、イランの3カ国で設立へ
 今朝のNHK-BS(アルジャジーラの通訳)で報道されていました。アメリカは懸念を隠していません、とのこと。
EB:Natural Gas
http://energybulletin.net/node/46949

●「石油代替エネルギー促進法」の政策小委員会
第一回議事要旨が登録されています。
http://www.meti.go.jp/committee/summary/0004528/index01.html
 この議事要旨を見たところでは、ピークオイルやガス、ピークコールに対する危機意識はゼロのようですが。「枯渇の瞬間が問題なのではない、ピークを過ぎて減り始める時点こそが危機なのだ」という言葉を贈りたいですね。
政策小委員会を年内に6回程度開催して、方向性を打ち出したいということのようです。

資料5 エネルギーをめぐる最近の情勢について(PDF形式:1,877KB)
http://www.meti.go.jp/committee/materials2/downloadfiles/g81010b05j.pdf
は、一見の価値ありか、地政学的な脅威を強調しています。

ん!:ニュース短信その12 へつづく。
posted by おぐおぐ at 20:54 | TrackBack(1) | ん!ニュース短信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/127917469

この記事へのトラックバック

輸出立国モデルが崩壊したJAPAN
Excerpt: 輸出立国モデルが崩壊したJAPAN この過去に事例がないほど経済指標が鋭角に落ち込んじゃった日本経済。 この未曽有の不況の震源は?...
Weblog: 適当にCruisin’
Tracked: 2009-02-11 19:42
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。