2008年11月03日

IEAによる年率9%の石油減耗評価の意味

Post Carbon Instituteの研究員となっているリチャード・ハインバーグによるFT記事の紹介があります。

「9パーセント」
http://www.postcarbon.org/nine_percent
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 フィナンシャルタイムズ紙は長らく待たれていた、IEA(国際エネルギー機関)による400の大規模油田の減耗率評価の研究結果をリーク報道した。それによると「生産増加のための特別な投資がなければ、自然な産出量の減耗率は年当たり9.1%となる」という。驚くべき数字だ。この数字は、単に既存油田からの減耗を補って生産量を安定化させるためだけに、日産682万5千バレルが必要となることを意味している。つまり18ヶ月ごとに新たなサウジアラビアが必要となるのだ。
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 以下省略。
 IEAの公式見解では、いまだに投資により、しばらくは生産量増加することが可能だとしているが、石油需要激減と価格暴落が続く今日、追加投資は見込めず、2008年7月がピークの月であったことは、どうやら間違いない、ピークオイルは歴史になった、過ぎ去ったとしています。

 さて、IEAとはそもそも、第二次石油ショックの後、OPECのカルテルの権力に対抗するべく、西側先進石油消費国が設立したエネルギー問題についての国際機関です。IEAの権威を日本政府は無視できないでしょう。

 9%とか、投資が十分に行われた場合の6%台の減耗率の数字は非常に高いです。
2年ほど前にリチャードハインバーグが本「石油減耗議定書」を提案していた時期には、2.5%程度の減耗率を想定していました。そのような国際合意に至ることすら不可能と思っていた人もいるわけですので、およそ国際協調が成立するレベルではありません。
 結果としては、石油価格のボラティリティが大きくなる、つまり需要が減少する中でも価格高騰と急激な低下が今後続くということが想定されます。7月をピークとする石油価格の乱高下と同様な状況が、今後原油生産量の下り坂の最中でも起こりうるということですね。


「IEAの公式発表では…」
http://sgw2.seesaa.net/article/127917477.html
もご覧ください。
posted by おぐおぐ at 12:05 | TrackBack(0) | 哲学(時代認識/エネルギー論) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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